備前焼ができるまで
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土作り
採土・野積み
![採土・野積み](/wp-content/uploads/flow_img001.jpg)
備前地方の土には鉄分が適度に含まれ、きめの細かい粘土であるという特徴があります。それらの土を地下3m~5mの所から掘り出し、積み上げます。
積み上げられた土は風雨にさらした状態で、安定させます。この期間は窯元によって様々だと言われてます。
粉砕
![粉砕](/wp-content/uploads/flow_img002.jpg)
野積みされていた土を攪拌機(かくはんき)に入れて水で溶きながら粉砕します。
この時に、土に混じっていた大小の石を分離させます。
ふるい
![ふるい](/wp-content/uploads/flow_img003.jpg)
石を取り除いた粘土水(いわゆる泥水状態)をろ過機に通して草木などの不純物を取り除きながら、沈殿槽に入れて粘土層と上澄みとに分けます。
搾る
![搾る](/wp-content/uploads/flow_img004.jpg)
沈殿により分離された粘土層に対し、高い圧力で圧縮をかけて水分を搾り取ります。この時の圧力は10気圧にもおよびます。
この工程により、粘土の原型が出来上がります。
粘土の熟成
練る
![練る](/wp-content/uploads/flow_img005.jpg)
絞った源土を一定の硬さにするために水を加えながら練り上げる工程です。また、作品の形状や窯の中での配置場所に合わせた耐火度を山土(粘土の一種)を混ぜながら調整していきます。
熟成
![熟成](/wp-content/uploads/flow_img006.jpg)
作り上げた土に「こし」や「粘り」を与えるために、1~2年程度寝かすことで熟成を進めます。
成形・乾燥
再び練る
![再び練る](/wp-content/uploads/flow_img007.jpg)
1~2年の熟成期間を経た土は、成型時に再び練り上げられます。作品作りはここからが本番と言えます。
作品の種類・大きさなどにあわせて土の固さを調整します。この時の粘土の様子から「菊練り」(花びらの様子から)と呼ばれます。
ロクロ成形
![ロクロ成形](/wp-content/uploads/flow_img008.jpg)
皆様おなじみのロクロによる成型ですが、小さなお茶碗などの小物は器用な人であれば、2~3年程度の修行でもそれなりの成型ができるとも言われてますが、商品として世に出る作品は10年、20年もの長い修行が必要とされています。
乾燥
![乾燥](/wp-content/uploads/flow_img009.jpg)
成型直後の作品は水分を含み、そのまま焼くことができません(割れてしまうので)。そこで1週間~10日間程度自然乾燥させます。
乾燥が終わった作品は「仕掛け」(稲藁を巻くなど)を行い、窯入れとなります。
窯詰め・窯焚き
![窯詰め・窯焚き](/wp-content/uploads/flow_img010.jpg)
窯の中の配置により作品の出来上がり・焼き上がりを想定しながら窯詰めは行われます。この工程により焼き上がりが決まるので、最も慎重に作業が行われます。その作業は1週間にもおよびます。
窯焚きは全工程中で一番大事なイベントで、やり直しがきかない難しさがあります。窯焚きの期間は10日間程度ですが、職人さん、スタッフの休みなしの番が続きます。
窯出し
検品
![検品](/wp-content/uploads/flow_img011.jpg)
期待と不安が交錯し緊張する時間です。窯元に直接品定めに来られる常連のお客様にとっては一番楽しみな時期とも言えます。
焼割れがないか、水漏れがないか、ひとつひとつ慎重に検品をしながら水洗いしていきます。
棚に並べ乾燥させた後、これらの作品は展示される(売りに出される)ことになります。